2018年1月20日土曜日

オーストラリア短期留学研修③

日常診療(離島での)については、以前にまとめたものがありますので
まずはそちらを参考に→離島生活折り返し

外来
・診療所での総合診療外来
→定期外来の患者様(慢性期疾患)、発熱、腹痛、腰痛、膝痛などなど子供も含めて診察指せてもらいました。健診業務も行うので上部消化管検査も行っていました。
・病院での総合診療科外来
→診療所+GADも含む診療内科的な患者様など(内科寄り)
・整形外科外来
→新患患者様を診させて頂きました(腰痛・膝痛・肩痛などなど)
・救急外来
→救急対応から入院が必要な患者様は可能な限り入院後も診させて頂いていました。
 肺炎・尿路感染症(DJステント留置が必要なケースも含める)・脳卒中(脳梗塞・脳出血)・心不全・外傷・腰椎/胸椎圧迫骨折
 消化管穿孔・胆管炎/胆嚢炎・虫垂炎・鼡径ヘルニア・腸閉塞etc

こんな感じで、外科所属ですが、総合診療的にいろいろとさせていただきました。入院患者様も自分が担当する患者様はどちらかというと内科系の患者様が多いような気もします。
 ドクヘリ搬送(自分の担当となった方は2人)
 合わせて、術中麻酔をさせていただいた

今までの自分の経験が活かして、かついろいろ継続して経験させていただけたことに感謝しています。
 
・その他
  接した研修医や医学生さんとはjournal clubをしたり、一緒に症例を振り返って勉強したりしていました。
  朝のインターネット勉強会参加(札幌医科大学地域医療総合医学講座)

こんな感じでしょうか。
本当にいつも毎日悩んでいた(いる)ことは、
 地域によって、医療提供がさまざま
ということ
ひとくくりに「離島・へき地」といっても同じくくりには出来ない点がたくさんある。

また、今後10年先、20年先を見据えたときに、全体としてどのような医療体制がその地域に住む方にも、医療者にとってもHappyなのか。

 その答えの一つにオーストラリアのrural general practitioner があるのかもしれないと
思っています。


2018年1月13日土曜日

オーストラリア短期留学研修②

前回からのpart②

①なぜオーストラリアか?  
②英語について
③日々の診療について
④手続きなど
⑤実際の旅費など
⑥行程など
⑦日本に戻ってきてからやりたいこと(目標)

 今回は英語について。 
私の高校生、浪人生、大学時代、初期研修医時代を知っている皆様だと、「あいつの英語大丈夫か?」
というレベルです。
 海外旅行も、なんとか言葉ではないコミュニケーションスキルで乗り越えてきた感があります。
 今回の研修プログラムに参加するにあたって、改めて、英語の勉強をやり直さないとなーと思い始めていろいろ始めました。
今から書いていることは、反省点です。自分自身への戒めとこれから英語を頑張って海外研修をしたい人へのメッセージです。

 今から一年と2ヶ月ほど前に、スカイプでGENEPROの英語面接を受けました。
それはそれは、恥ずかしいぐらい英語で自分のことが言えませんでした。プログラムスタートの段階ではIELTSのスコアについて規定がしっかりと定まっていなかったですが、これはいかん!と勉強準備に入りました。
 

 情報収集から。
 まず、IELTSの存在すら知らなかったのでInternational English language Testing system
ということから調べました。英語の試験って、大学入試を除けば、高校のときに英検準2級を受けて落ちたことぐらいでしょうか・・・TOEIC TOEFLも何となくは知っているけど、受験したことはありませんでした。
 大学入試でとても躓いたので、なんとなく英語(英語の試験)に対する苦手意識がずっとあるのでしょう。 
 今回はそうは言ってられなかったので、internet上で調べられる対策情報を調べまくり、
・日本語の参考書(IELTS用)
・過去問
・collins writing
など購入して、開始。圧倒的に英会話の機会がなかったので、かつ島に一年間いることでさらに英会話をするチャンスがなかったので、listening writing speaking対策で通勤の歩行中

竹岡先生(駿台予備校のときにお世話になった先生)の
ドラゴンイングリッシュ基本英文100

を聞いてシャドーイングしてました。
実際に、始めたのが4月。
5月にケアンズ
6月にタウンズビル
撃沈でした。 オーストラリアの先生たちがゆっくり話してくれると何となくわかる。
医学生さんたちも私と話してくれるときはゆっくりなので何となくわかる。
でも、自分の言いたいことが言葉として出てこない・・・
 学会の医学的内容は、スライドなど見ながらなのでまだ、わかり易い。
でも、質問をしにいって、一文目はでるけど、答えをもらったあとのもう一回聞きたい質問が出ない・・・

あげくに、オーストラリアのGP(general practitioner)の先生に
「来年4月に研修に来るためには、英語のスキルをしっかりとあげてきなさい!」
とまで言われて、帰国することに。
6月のタウンズビルでIELTSのscore 基準が定まり、時間がないことを実感。
all7.0以上。
これは、英検1級以上または同等といわれています。
 慣れない土地での家族の生活、救急だけでなく、外科や麻酔のことを学びながら英語に割く時間の確保がとても難しかったです。でもやるしかないので、本腰入れて。

 7月から2月までの6ヶ月の計画を立てて、いつ試験を受けるか。どんな対策を立てていくか。4skills(Writing Reading Listening Speaking)それぞれに対して、具体的に立てました。

が、やはり、日常業務があるためなかなか時間が作れず。子供が小さいので早く家に帰るようにして、自宅ではほとんど出来ず・・・
春から秋までは朝5時前に病院へ行き7時までを英語の時間としてました。
オンラインの英会話にも初めて登録

自分が使っているのはBest teacher
朝早くでもしっかりできること、Writingをしないと会話が出来ないので、じぶんにとってはばっちりと思って登録。
 個人的には他をうけたことはないですが、とても良かったと思っています。ただ、話すだけでなく自分の英作文のチェックをしてくれるところやIELTS対策に必要な情報をおしえてもらいました。

9月30日に一度IELTSの試験を受けに福岡へ。
撃沈・・・
 初めてだったのもありますが、自分の現在地を確認できました。
そうこうしているうちに、研修プログラムとオーストラリア当局との協議が数を重ねていき、12月までに出来れば7.0 を越えていることが望ましいと(interviewとCV:Curriculum Vitae提出までに)なり、time over... 研修としては、observationとなりました。
もともと、自分は、オーストラリアへはシステムを見てみたい。part①参照
だったので、向こうで実際の臨床ができないことはそれほどデメリットとは思っていませんでしたから、希望通りと言えば希望通りでした。

 どうあがいても、3ヶ月over all 7.0は、仕事しながら、家族との時間を作りながらは、できないと諦めてしまいました。

 じゃあ、全てが無駄だったかというとそうではなく、12月のInterviewでは6月のときに「英語を頑張ってきなさい!」と叱咤激励をしてくれた先生から、「ずいぶんと話せるようになったじゃないか!」とお世辞でも嬉しいお言葉を頂きましたし、GENEPROのカリキュラム中のBe a better Doctorや G'day Mateでも自分の言葉で意見が言えるようになってきました。
  
 期間がとても限られていたため間に合いませんでしたが、最終的には7.0取る目標は捨てていません。海外の大学院MPHとか受験をするためには必要なスコアなので。

 オーストラリアでの研修から帰ってきてすぐ。会話にまだ慣れているだろうこの期間中に再度試験を受けてクリアできるように6~8ヶ月間の計画を立てて日々継続していきたいと思います。

海外研修(臨床で)を考えておられる先生や研修医の先生、学生さんへ
 働きながらは、やっぱり英語の時間を割くことはなかなか難しいです。
圧倒的な時間が足りません。(自分自身の力もありますが。) 医学の勉強もしないといけませんから。
 それでも絶対に行きたい!という人は、日々の時間の過ごし方を振り返って、どこで時間が作れるか、無駄な時間はどこか?を徹底的に分析することをお勧めします。
 自分にとって、最優先事項は何か?を常に意識していないと甘い方向へ流れてしまう自分にとってはとても大切なことでした。

 英語の勉強内容は試験対策ということもありますが、過去問をすることとWritingの練習をすること。徹底的にすること。だと思います。自分もまだ甘いためwriting の練習がまだまだできていないですが、ここがpointだと思います。

オーストラリアへ向けて、あと12週ほど。準備を続けていきます。


 

2017年12月17日日曜日

オーストラリア短期留学研修①

 来年4月からの三ヶ月、いよいよオーストラリアの地域医療を学ぶための短期留学が出来ることになりそうです。(GENEPROプログラムの皆様ありがとうございます。)

 これから、4ヶ月いろいろな準備など進んでいくと思うので、ここに備忘録としてまとめておこうと思います。
 今回は、
 「なんでわざわざオーストラリアなの?」

というところを書いておこうと思います。
 「rural generalist」
という言葉を初めて聞いたのは、松前勤務をしているとき。
2013年だったと思います。当時の院長がケアンズの学会に講演に行って帰ってきたときです。

 「先生、オーストラリアの地域医療はとても勢いがあるよ!rural generalistという人達がいて、総合診療外来の他に、麻酔をしたり、外傷対応をしたりしているよ」

ふーん。という感想と共に、
 「それ、今の自分と似ているんじゃない?!」
 「へき地にいながら、ドクヘリにも乗らせてもらったりしているし、救急対応もある程度の外傷までは対応しているし。」
  「このスタイルは、やっぱり地域でfitsしているんじゃない?!」
なんて思っていました。
 その後色々とあって(詳細は、ここを)、自分の今後について考えていました。

 そんなときに、GENEPROプログラムをフライヤーでたまたま見つけて(プライマリケア連合学会総会@浅草)、そこにあったのが
        rural generalist program
でした。
  何かのご縁を感じた私は、いろいろと考えて(そこが大切なんだけど)このプログラムに飛び込むことにしました。
 なんたって、1期生なので何が起こるかわからない(保障されているものもない)ので諸先輩方にもいろいろなご意見を頂きました。(詳細はここ)


 ミーハーな自分
 松前で感じた地域医療のひとつのロールモデルの発展を望む自分
 地域で教育をしたいという自分

 この3つの思いから、オーストラリアへの短期留学のあるこのプログラムに参加しました。

 良かった点
 ・GENEPROがいろいろなサポートをしてくださるので、現地での病院選びや、現地の先生とのコンタクトなどを自分のコネがなくてもよかった。
 ・英語に対して、今までより真剣に必要性を感じて、意識的に勉強するようになった。
 ・似たような思いでプログラムに参加する同期たちに会えたこと
 ・麻酔を中心に外科の研修をさせてもらえていること+並行して今までの総合診療を継続できるような外来枠を持たせてもらえていること
 ・一年間の離島研修で、今までとはまた異なる地域に来れて文化に触れることができる。

次(予定として)は、
 英語について
 日々の診療について
 手続きなど
 実際の旅費など
 行程など
 日本に戻ってきてからやりたいこと(目標)
などをかけたらいいなと思っています。
 
 

へき地、離島で働く上で大切なこと③

少し間が空きましたが、part③です。


大切なことは、

「その地域を楽しむ」

です。旅行でもなかなか行かないようなところに赴任するかもしれません。これはチャンスと思って、deepなところまで観光したり、食べ物屋さんなどに行けると楽しいですね。

 いくつかの地域で働いてきていますが、都会よりはへき地、離島はやっぱり
人のつながりがとても強く、私たち医療者(特に医師)や学校の先生、警察官、自衛隊関係者、銀行関係の人はどうしてもよそ者という扱いになります。昔からそうなので地元の人達もわかっていて、何となく距離を感じてしまうことが多いです。でも、それは当然のことです。悪い、良いという判断はできません。また、その地域から離れることがわかっている人達とどう接していいのかって、逆の立場だったらとても悩むと思います。

 

church weekで教会でコンサートがありました。
同じ業種だけで話をしていてもその地域のことはよくわからないことが多いです。それぞれの地域のお祭りや行事、観光地などを楽しむことは地域を理解する上でも一つ大切なことだと思います。
 
 その他に、きっかけはなんであれ異業種の地元の友達が出来ることはとてもとても大切なことだと思います。出来れば、仕事関係なく話せる友達がいることは地元の情報も、地元の方々の意見などもストレートに話し合うことが出来ます。

 自己犠牲で仕事をしていると思っていても、楽しく過ごしても同じ1日が過ぎていきます。
 
 1年、2年という人生の大切な時間をへき地、離島で過ごすことを自分のpositiveな期間であったと思えるようにしたいものです。



2017年11月26日日曜日

へき地 離島で働く上で大切なこと②

大切なこと①では、「言葉」
について書きました。
廃校 トトロに出てきそうじゃないですか?



今日の大切なこと②では、

「土地勘」

について書いてみようと思います。
 もともと旅行や、ブラブラ車でドライブすることが好きだったこともあって、新しい土地に行くと、ちょくちょく出かけていました。
 そうすると、患者さんのご住所を見て
「えー、あの神社のところですか?」
「あそこの港は魚が釣れますか?」

と、話をしながら外来をすることが自然とできてました。
患者さんも
「せんせい、来たことがあるの?あそこは、○△×*」
と会話のキャッチボールが始まります。

 その会話の中に、病院へのアクセスの問題や、家の中の問題、内服が実は
あまり出来ていない理由などを理解するきっかけが出てくることがあります。

 さらには、病院までの距離感がわかると救急隊からの一報でどれぐらいの時間がかかるのか予測がつくようになります。

 今では、新しい土地に行くと、なるべく早く休みの日に、地元の人が作った地図を頼りに車でブラブラしながら散策して地域のことを理解するようにしています。
(ときどき、地元の人でも行ったことがない!といわれるようなところまで踏み込んで行って、道が細すぎて、車に傷がついたり、鹿やイノシシに遭遇することも多々ありますが、それも思い出ということで。)

 地元に住む必要は必ずしも必須とは思いません(ある先生がおっしゃっていました。)。
でも、地元の人と同じ目線で物事が考えられる目線は大切です。
 こんなところで生活をしているのだー。スーパーまでどうしてるのかな?
洗剤とかどこで買ってるんだろう・・・救急車呼ぼうにもこりゃ時間かかるね・・・などいろいろです。
 観光地ではないところでもとても趣があって僕は好きです。
今は、定期便が飛ばない空港跡

2017年11月25日土曜日

へき地 離島で働くうえで大切なこと①

自分が、いままでいろいろな地域(鹿児島の離島、沖縄の離島、北海道のへき地、現在長崎の離島)で働いてきた上で共通して

「大切」だったなーと思うことをあげてみようと思います。

今日は、まず

「言葉」

でしょうか。いわゆる方言ですね。どの地域に行っても方言があります。
特に、離島や東北地域は言葉がわからないときがあります。

それでも、外来をする上で、ちょっとしたニュアンスがその「word」でないと
伝わらないことがあります。

特に、「痛み」の表現と「解剖学的場所」の表現

は、外来をする上でとても大切です。

にやにやする
ふんじゃかぶ けんぴき

こわい しくしくする 
あめりかにいったわ

ひやい

などなど。

なるべく、新任地に行った際には、エクセルなどにまとめてみるといいかもしれません。
私たちがその表現を上手に使いこなせると、患者さんとの距離感もグッと近くなり、
患者さんも現病歴を上手に伝えてくれます。

次回は大切なこと②へ
海がとてもきれいです☆



2017年10月26日木曜日

「へき地、離島等における最新の救急医療体制事情と課題」(月刊新医療)を読んで

たまたま、医局の机にあった雑誌に
「キーワードで解く一番新しい’救急医療’」

というキーワードを見つけたので、読んでみました。
いろいろな先生が書かれているのを読んで、「お!なるほど!」と思うところや「んー、どうなのかな?」と感想はさまざまでした。

「今後、地域枠の医師がへき地、離島の救急医療を支えてくれると期待しているが、・・・」
「ICTのさらなる導入、搬送手段の進化などによって集約化が進むと考えられるへき地、離島の救急医療は、実際に減衰する方向に向かう可能性がある」

と記事がありました。
本当でしょうか。現場で働いている私の意見は、また異なります。

★「今後、地域枠の医師がへき地、離島の救急医療を支えてくれると期待しているが、・・・」
  現在、医学部受験をする学生が地域枠で入学するときに将来、離島、へき地でずっと働くために入学するとみんなイメージしているでしょうか。
→答えはNoです。
 医学部に入学するためであれば、どんな方法でも入学しやすい方法で入学したい!というのが本音だと思います。大学によって政策は様々ですが、地域枠入学をしたからといって必ずしも、総合診療専門医に進むわけでもありません。ある大学では、○○科へ入局したうえで、義務年限のプログラムをローテーションするというだけです。その中に、離島や僻地で必要な知識、技術の習得をするプログラムに特化しているというのは聞いたことがありません。外科に入局したら、外科系のローテーションで、医師不足のところに何年か御恩奉公で行くという程度。では、耳鼻科や眼科希望の子はどうするのでしょうか。実際にそのような学生も見てきました。
 ですので、「地域枠の学生が将来、へき地、離島の救急医療を支えてくれる」というのは、難しいと思うのです。そう願うのであれば、学生時代により現場を見せて、early exposureをさせることや、離島へき地で必要な知識、技術をプログラムとしてしっかり作成した上で現場に指導医がいる・または、教育病院でそのことを念頭にして指導することが出来る環境にしないことには、人の充足はできないと思っています。

★「ICTのさらなる導入、搬送手段の進化などによって集約化が進むと考えられるへき地、離島の救急医療は、実際に減衰する方向に向かう可能性がある」
 たしかに、人口推移でいけば、へき地、離島に住む人口は減少していきます。
ただし、ゼロにはなかなかなりません。また、人が住んでいる以上は軽症重症関係なく病気になることもありますし、外傷だって程度の差はあれ起こりえます。
搬送手段はたしかにドクターヘリやドクターカーなどが普及してきて、以前より搬送がスムーズになり、治療が間に合うケースも増えて来ていると思います。
 ICTはどうでしょうか。
へき地や離島でICTが活躍できる場面があるのでしょうか。画像診断は確かに助かりますので放射線科医がいないところで、きわどい診断のときには助かると思います。
 ただし、救急に限って言えば、脳出血や、くも膜下出血は画像も比較的わかり易いですし、何よりも患者さん自身の症状の訴えが強いはずです。
 また、重症外傷患者さんがいたとして、ICTで何が出来るでしょうか。現場に医師がいないと(または特殊な認定看護師制度を作ってでも)、胸腔ドレーンや挿管をすることはできないです。
 現状、ICTで今できることは、画像診断の手助けと、安定している慢性期疾患の患者さんへの処方、面談だと思います(身体所見をとらなくてもいいかもしれないもの限定)

以上が私の意見です。
 やはり、人口が少なくなったときに、限られた医療経済の中で継続した医療供給をするには、少人数の医師でその地域をカバーし、その全員が救急、内科、小児科、整形外科、産婦人科、耳鼻科、眼科などを地域で必要な知識をもつように教育する必要があると思います。そうすれば、医師もお互いに休みを取りながら、長くその地域に居続けやすい環境になるのではと思います。

現場で働きながら、微力ながらも国や大学で教育をされる方への情報発信をしたいです。

2017年10月7日土曜日

目の前のことを当たり前と考えない

今朝、両親が本州からフェリーで島に遊びに来ました。車でトコトコ、途中寄り道しながら。
 朝6時前に島に着くフェリーですが、港で待っている間、満月を見ながらふと思ったこと。

「もしフェリーや船がなかったら、この島での食料や薬品などは何日で尽きるのだろう」

一ヶ月船がなかったら。一年船が来なかったら。

医療がどうのこうのと言ってられません。一瞬でぞっとしました。
陸続きではないということは、そんなリスクを背負いながら生活がなされているのだと。

電気がつかなくなったら?
インターネットが使えなくなったら?

そう考えると、いろいろな毎日にとても感謝することばかりです。

昔の人はどうしていたのだろう。
それでも生活をしていたはず。

医療はライフラインだと思っていますが、今の日本においては

食事、水、住居、電気、ガス が第一優先で
その次なのだと思います。

 地域医療で必要とされる医療、現実的な医療の提供ってどんなことなのだろう。

いつまでも、同じ医師に診てもらいたい。
今あるものがなくなるのは怖い。

一度得たものを失うのは怖いかもしれませんが、よくよく考えて取捨選択することも必要だと思います。
 
目の前にある現実は、当たり前のことではなくて、奇跡が重なって、今目の前にあることを忘れないようにしたいと思います。

2017年9月15日金曜日

離島生活折り返し

早いもので、9月も半分まで来ました。
 今月が終わると、この島での生活も半年になります。

ということは、このプログラム(RGPJ)の前半部分である、1年間の離島/へき地での研修が半分終わることになります。

 とても、とても早い半年です。
10年の医師生活で、初期研修→ER後期研修→へき地研修
と進んで、今は「離島での外科研修」
 
 4月〜7月までは、オーストラリアや銚子への出張などが重なり
なかなか病院内でのコンスタントな業務が出来ずペースを作ることが出来ませんでしたが
8月9月と規則正しい生活ができております。(週単位、月単位で考えて)

 GENEPROに興味を持っておられる先生方や、研修医の先生、医学生さんたちも見ておられると思うので、どんな生活かをお伝えしたいと思います。
上五島病院での日常は、こんな感じ(あくまでも「外科プログラム」の私の立場での視点です。)
 ・月〜金
  7時30分頃病棟へ 回診
  8時30分〜午前中は外来
 (総合診療科外来・診療所診療・整形外科外来・救急外来・上部消化管内視鏡) 
  午後〜
    手術のある日は手術・その他、ERCP、PTCDチューブ挿入など
 ・土日
  日直や当直、診療所外来 がなければ、基本休みです。
  (術後の方や気になる患者さんがおられるときは病院に行くことが多いですが・・・)    
 当直などの時間外勤務も月に4〜5回
  
  外科医として手術をしているの?
 と聞かれることがありますが、主に麻酔担当をしています。
 というのは、今後の自分の身の振り方を考えたときに、必要かつ、この一年間でもっとも勉強させていただけるのは「術中麻酔」だと。
  離島といっても、ここでは、虫垂炎や胆嚢炎、鼠径ヘルニアでも、
 患者様さんの同意があれば、基本は腹腔鏡下手術を行っています。(リスク、ベネフィットを考えて、腹腔鏡下手術のほうがメリットがあると判断したとき・ようは都市部と同じ環境です)
 
 では、半年でどれだけ麻酔に入ったのか。
  total38件(うち全身麻酔30件)
 
出張や夏季休暇で抜けてた日数を考えると、 (だいたい、2件/週ペース)
復習しながらであれば、ちょうどいいかなと。
 では、術野にはどれだけ入ったのか?
 total14件
麻酔に入るため、必然的に少なくなります。
でも、この他に整形外科の手術にも2件入らせていただいているので
とても勉強になっています。

今の自分には、確かに経験値も当然必要ですが、振り返る時間が必要かつ重要です。

魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教わるだけでとどまるでなく、
魚を調べて、どういった特性があるのか、どうやったらもっと釣りやすくなるのか?
次をもっとよくするためにはどうするのか?

一つの症例から、多くを学んでいきたいと思います。

さあ、プライベートは?
ということになりますが、私は他の研修生より英語のskillがないためなるべく英語の勉強時間に当てています。
といっても、島に妻、まだ小さな子供たちを連れてきてますので、家族の時間も当然大切です。
 なので、平日はなるべく5時〜7時すぎまでは英語の時間にあててます。診療所への移動中のタクシーの中、自転車での通勤時間もなるべくイヤホンでの英会話フレーズをlistening。
(オンライン英会話もはじめました。)
IELTS 7.0を越えることを目標にこつこつと。

 モチベーションを維持するのがとても大切ですが、一緒に頑張っている同期(ゲネプロ)や病院のスタッフに恵まれているので刺激し合いながら頑張ってます。
 
 その他にも、将来の自分の姿をイメージしたり、地域での医学教育の充実を実現させることをイメージして、モチベーションを維持しています。

何よりもGENEPROに挑戦したいと思っておられる皆さんに一番大切なのは、
   「未来の自分を描く」
ことだと思います。

Time flies pass, so lead a full life.


2017年8月6日日曜日

研修医の机?! いえ、私の机です...


ふと、医局の自分の机を見ていて思ったこと
「麻酔関連、外科関連、内科学会雑誌、産科救急トレーニング、ハリソン内科学、英語関連・・・」

研修医の先生の机か?!

医師11年目ですが、まだまだレジデントみたいな生活です。毎日忙しく楽しく過ごしてます。
 つい先日は、整形外科の先生たちと救急出身の先生たちとで合同の準緊急手技、
 急性腹症の患者さんの手術を婦人科の先生たちと外科医たちで。

科を越えて一緒に一人の患者さんに向き合えていることがとても幸せです。

臨床の充実だけでなく、自分の一番足りていない「English skill」

筋トレのように毎日頑張りましょう!

2017年7月17日月曜日

workshop in 銚子 

行ってきました。銚子(千葉県)

GENEPROの年間スケジュールの一つ

年2回のワークショップのうちの1回目が、千葉県銚子市の島田総合病院で開催されました。

鹿児島県徳之島の宮上病院、長崎県上五島の上五島病院、千葉県銚子市島田総合病院でそれぞれ研修をしている1期生が集まったのは5月のケアンズ以来(島田総合病院で研修されている同期の先生とは初対面)
  スカイプでは顔を毎月あわせていても、やっぱり会うのは別。お互いの進捗状況を確認したり、モチベーションが上がりました。

 ワークショップの内容は、

「The 手技」

ということで、
 眼科診療:スリットランプの使い方(隅角が狭い人の見つけ方など)
 整形外科診療:よく出くわす骨折・脱臼の診断、初期対応
 循環器診療:抗凝固薬の使い方
 麻酔科診療:神経ブロックのためのエコーの使い方(腕神経ブロック)
 産婦人科診療:内診の仕方、お産の仕方(吸引分娩も)
 検査:腹部エコーのスクリーニング方法by エコー技師

+English lecture

でした。
 スーパーバイザーの先生方、オーストラリアから駆けつけて下さった
 McPhee夫妻ありがとうございました。
 会場を提供して下さった島田総合病院の皆様ありがとうございました。
 一から作り上げたGENEPROスタッフの皆様お疲れ様でした。

手技に特化したレクチャーでとても実践的でした。

私自身にとっても、ERの後期研修で眼科ローテーション、整形外科ローテーションをしてはいましたが、とてもいい復習になりました!

2期生候補、3期生以降の候補者の方々も参加されていて、自分たちが研修プログラムに
参加した場合にどのような研修が待っているのか?
 懇親会のときにもいろいろと話をしました。

私自身の根底は、地域医療のボトムアップ、スタンダード化

だと思っていますので、今回お会いした皆さんとの


「出会い」

を大切に、これからもどこかで繋がっていければと思っています。
あと、3時間ほどで、島に戻ります。

学んできたことを臨床に活かして、毎日をhappyに過ごしましょう。


自分自身がhappyでなければ、周りの人をhappyにすることは難しい(by スーパーバイザー)

島田総合病院職員食堂からの眺め

院内に温泉があります!

スリットランプを使いこなせ!

眼球エコーで網膜剥離を見逃すな!

角膜異物除去も1/3までの深さまでOK!

肘関節脱臼を見逃すな

針先を見逃すな。

子宮マッサージとアトニン5単位を忘れないで。

 


オーストラリア短期留学研修③

日常診療(離島での)については、以前にまとめたものがありますので まずはそちらを参考に→ 離島生活折り返し 外来 ・診療所での総合診療外来 →定期外来の患者様(慢性期疾患)、発熱、腹痛、腰痛、膝痛などなど子供も含めて診察指せてもらいました。健診業務も行うので上部消化管検...